Highlight
- 中国汽車工業協会は2023年1月の乗用車販売/生産台数を発表。Teslaの1月生産台数は66,051台で輸出は39,201台だった。Teslaの1月生産台数は前年同月比で+10.4%だった。
- 内訳は、Model Yが14,184台で前年同月比-13.3%。プレミアムSUV部門において、1月のModel Yは第二位。
- また乗用車NEV部門においてはModel 3の1月単月の登録台数は12,659台で、前年同期比+323.7%だった。
中国汽車工業協会1月月報より抜粋
2023年1月の中国乗用車生産・小売台数
小売:2023年1月の乗用車小売台数は前年同月比37.9%減の129.3万台となった。
1月の高級車小売は前年同月比36%減の19万台。車両購置税半減政策が高級品の消費促進につながった。
1月のローカルブランド小売は前年同月比31%減の64万台。国内小売市場でのシェアは前年同月から4.3ポイント上昇し49.4%となった。国内卸売市場でのシェアは52.4%となり、前年同月から6.4ポイント上昇した。
1月の大手合弁ブランドの小売は前年同月比45%減の47万台となった。独系ブランドのシェアは前年同月に対し0.7ポイント低下し22.9%となった。日系ブランドのシェアは2.8ポイント低下し16.6%となった。米国系ブランドのシェアは0.5ポイント低下し7.7%となった。
卸売:1月の卸売は前年同月比32.9%減の144.9万台となった。うち、ローカルブランドの卸売は前年同月比22%減の75.8万台。大手合弁ブランドは47%減の46.1万台。高級車卸売は26%減の23万台。
生産:1月の乗用車生産は前年同月比33.9%減の135.3万台となった。そのうち、高級ブランドは24%減、合弁ブランドは49%減、ローカルブランドは24%減となった。
新エネルギー車:1月の新エネルギー乗用車卸売は38.9万台、前年同月比7.3%減となった。そのうち、電気自動車(EV)は19.8%減の27.2万台。プラグインハイブリッド車(PHV)は44.7%増の11.7万台。ハイブリッド車(HV)は5万3,462台で28%減となった。
1月のEV卸売はA00セグメント(微型、ホイールベース2.0-2.2m)は前年同月比69%減の3.4万台でEVの13%を占めた。A0セグメント(小型、ホイールベース2.2-2.3m)は6.9万台で、25%を占めた。Aセグメント(コンパクト型、ホイールベース2.30-2.45m)は5.9万台でEVの22%を占めた。Bセグメント(中型、ホイールベース2.45-2.60m)は前年同月比4%増の10.5万台でEVの39%を占めた。
1月の卸売販売が1万台を超えたのは次の7社で全体の76%を占めた。BYD(15万164台)、Tesla中国(6万6,051台)、長安汽車(2万4,960台)、上汽乗用車(1万8,178台)、理想汽車(1万5,141台)、吉利汽車(1万1,032台)、広汽埃安(1万206台)。
1月の新エネルギー乗用車小売台数は前年同月比6.3%減の33.2万台となった。
1月の新エネルギー車(NEV)輸出は7.4万台。Tesla中国3万9,208台、上汽乗用車(新エネルギー車)1万5,316台、BYD 1万409台、東風易捷特4,260台、長城汽車1,244台、吉利汽車749台、神龍汽車722台、創維汽車668台、奇瑞汽車565台。
新興メーカーの販売では、理想、蔚来など全体的に前年同月比、前月比とも伸びた。前月好調だった一部のメーカーは販売を調整した。
大手合弁ブランドではVWブランドの新エネルギー車卸売が5,273台で、大手合弁ブランドのNEV販売の37%を占めた。VWの打ち出した電動化戦略が成果を見せ始めている。その他の合弁ブランドとラグジュアリーブランドはまだ力不足の状態である。
1月の分析と2月の展望
前年同月比・前月比とも成長率は2001年以降の1月で最も低い数字となり、自動車市場の年始は好スタートというわけには行かなかった。これは当初の想定に合致している。新型コロナウイルス対策の新しいガイドライン「新十条」は自動車市場の封鎖を解き、加えて春節の帰省ラッシュや旅行熱、地方の政策の安定的な継続が消費者の購買意欲を刺激したため、1月中旬は内燃エンジン車の市場で回復傾向が見られた。
2月の稼働日は20日で前年より4日多く、生産・販売の増加に貢献する。春節が早かったため、春節後の生産・販売増の大きな要因になった。2023年の春節は大勢の人が帰省し、生産再開は相対的にゆっくりしている。また一部の中高年の出稼ぎ労働者は地元での就業や創業を考え始めており、これは春節後の自動車市場に一定の明るい要素をもたらす。毎年春節後は新学期前の車購入ブームが起きるが、今年は春節後新学期のスタートまで20日余りあるため、乗用車購入に拍車がかかると予測される。
2月は春節後の市場が本格的に動き出す。3年間のコロナ禍が終息し活動が始まる時期でもある。長く休眠していた消費市場は新たな投資と新たな消費のチャンスにあふれ、内燃エンジン車市場のニーズは徐々に回復している。そのため2月の小売は成長が期待される。
コロナ後、消費者の新エネルギー車需要は若干減少している。ガソリン価格がそれほど高くないため、春節後は内燃エンジン車市場の衰退の速度がゆるやかになっており、良いスタートが期待される。2月の市場は回復し、エントリークラスのモデルの購入ブームが起きるとみる。
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