Tesla, Cyber Truckが生産準備の最終段階に 2023年2Q~3Qに販売開始か

Photo: "Courtesy of Tesla, Inc."

Tesla Q3 2022の決算会見で確認されたように、Teslaは現在Cyber Truck生産の最終段階にあることがわかった。
決算発表会の一コマで以下のような会話が交わされた。

 

Elon Musk「β版はいつ落ちてく来るんだ?」

Zachary Kirkhorn(最高財務責任者CFO)「数週間後です。順調に進んでいます」

 

一見何のことを話しているかのように思われるが、自動車業界で開発に関わったことがあるエンジニアなら理解できるだろう。

アメリカの自動車OEMは開発プロジェクト上にあるキーマイルストーン(重要中間目標地点)のことをα buildとかβ buildとかと呼ぶことが多い。

Elonの言うβ版とは、おそらくCyber Truckの開発マイルストーン上のβ buildを意味すると思われる。具体的にここで何をするのか言うと、当局に提出する型式認証に必要なデータを取得するための「データ取得を目的とした量産相当の試作車両」を組み上げることを指していると思われる。

自動車を造ったらホイホイ売って良い訳ではなく、日本で言う国交省に相当する公的機関から売ってOKの許可を取得しなければ販売できない。その為に保安基準や衝突性能その他諸々といったデータの提出が必要なのだ。そのデータを取得するための試作車両を完成させるマイルストーンをβ buildと称しているわけだ。

 

つまりこの会話から推察できるように、Cyber TruckのProduct設計/Process設計は概ね完了していると見られ、当局の認証取得を進めると同時に量産体制の構築に移行している状況が伺える。

大体のOEMはここからSOP(Start of Production)までどんなに早くても1~2年くらいは要すものだが、来年の半ばの初期生産を目指しているとのことなので非常に速い。実質あと半年ちょっとで初号機が納車される可能性がある。

 

ちなみに、何でα buildとかβ buildとかこんな呼び方をするのか?と、とあるアメリOEMのエンジニアに聞いたことがあるのだが、答えは単純明快で「カッコイイから」だそうな。実にアメリカらしい。

 

他方、4680セルのバッテリーが搭載されるかのという問いに対しElonは「Teslaのバッテリー生産施設からの4680の生産量は指数関数的に増加しているが、これがCyber Truckやその他の制限要因になるとは予想していない」と指摘した。

Elonのコメントを考慮すると、SemiとCyber Truckはおそらく同社の2170セルで発売される可能性があるようだ。

「今年の残りの期間、すべての車両生産を満たすのに十分な2170のセルがあることは強調する価値があります。したがって、私たちは4680に依存していません。来年は4680が重要になるだろうが、今年は重要ではない」とElonは語った。

 

 

 

ブログのランキングに参加してます。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

 


米国株ランキング