Highlight
- 中国汽車工業協会は11月の乗用車販売/生産台数を発表。Teslaの11月生産台数は100,291台で輸出は37,798台だった。Teslaの11月生産台数は前年同月比で+89.7%だった。
- 内訳は、Model Yが52,424台で前年同月比+126.8%。プレミアムSUV部門において、1月~11月までのModel Yの累計登録台数は285,927台で、前年同期比+121.0%となり、プレミアムSUV部門において依然首位。
- また乗用車NEV部門においてはModel 3の11月単月の登録台数は10,069台だった。1月~11月までのModel 3の累計登録台数は111,917台となり、前年同期比-7.3%だった。
中国汽車工業協会11月月報より抜粋
2022年11月の中国乗用車生産・小売台数
小売:2022年11月の乗用車小売台数は前年同月比9.2%減の164.9万台となった。1-11月の累計は前年同期比1.8%増の1,836.7万台となった。
11月の高級車小売は前年同月比13%増の24万台。車両購置税半減政策が高級品の消費促進につながった。11月のローカルブランド小売は前年同月比5%増の87万台。国内小売市場でのシェアは前年同月から7.1ポイント上昇し53.4%となった。国内卸売市場でのシェアは55.2%となり、前年同月から8.4ポイント上昇した。11月の大手合弁ブランドの小売は前年同月比31%減の54万台となった。独系ブランドのシェアは前年同月に対し0.1ポイント上昇し18.9%となった。日系ブランドのシェアは6.9ポイント低下し15.3%となった。米国系ブランドのシェアは0.6ポイント上昇し9.6%となった。
卸売:11月の卸売は前年同月比5.7%減の202.9万台となった。うち、ローカルブランドの卸売は前年同月比12%増の111.2万台。大手合弁ブランドは31%減の62万台。高級車卸売は15%増の29万台。1-11月の乗用車累計卸売台数は前年同期比11.7%増の2,092.5万台となった。
生産:11月の乗用車生産は前年同月比6.7%減の207.8万台となった。そのうち、高級ブランドは9%増、合弁ブランドは27%減、ローカルブランドは7%増となった。1-11月の累計生産台数は前年同期比14.9%増の2,123.1万台となった。
新エネルギー車:11月の新エネルギー乗用車卸売は72.8万台、前年同月比70.2%増となった。そのうち、電気自動車(EV)は64.2%増の56.2万台。プラグインハイブリッド車(PHV)は94.3%増の16.6万台。ハイブリッド車(HV)は6万334台で10%減となった。1-11月の新エネルギー乗用車累計卸売は前年同期比104.6%増の574.2万台となった。
11月のEV卸売はA00セグメント(微型、ホイールベース2.0-2.2m)は前年同月比26%増の14.0万台でEVの25%を占めた。A0セグメント(小型、ホイールベース2.2-2.3m)は10.4万台で、18%を占めた。Aセグメント(コンパクト型、ホイールベース2.30-2.45m)はEVの24%を占めた。Bセグメント(中型、ホイールベース2.45-2.60m)は前年同月比81%増の17.1万台でEVの30%を占めた。
11月の卸売販売が1万台を超えたのは次の14社で全体の85.1%を占めた。BYD(22万9,942台)、Tesla中国(10万291台)、上汽GM五菱(7万6,165台)、吉利汽車(3万4,642台)、長安汽車(3万2,018台)、広汽埃安(2万8,765台)、上汽乗用車(2万5,785台)、哪吒汽車(1万5,072台)、理想汽車(1万5,034台)、蔚来汽車(1万4,178台)、東風易捷特(1万1,740台)、華晨BMW(1万1,615台)、奇瑞汽車(1万1,563台)。
11月の新エネルギー乗用車小売台数は前年同月比58.2%増の59.8万台となった。1-11月の累計小売台数は前年同期比100.1%増の503.0万台となった。
11月の新エネルギー車(NEV)輸出は8.2万台。Tesla中国3万7,798台、上汽乗用車(新エネルギー車)1万7,696台、BYD 1万2,138台、東風易捷特5,243台、吉利汽車2,654台、上汽GM五菱1,898台、創維汽車1,192台、江淮汽車919台、愛馳汽車503台、東風小康370台、一汽紅旗262台、神龍汽車177台、東風乗用車145台。
新興メーカーの販売では、哪吒、理想、蔚来、零跑など全体的に前年同月比、前月比とも伸びた。特に哪吒は好調だった。
大手合弁ブランドではVWブランドの新エネルギー車卸売が1万7,952台で、大手合弁ブランドのNEV販売の55%を占めた。VWの打ち出した電動化戦略が成果を見せ始めている。その他の合弁ブランドとラグジュアリーブランドはまだ力不足の状態である。
11月の分析と12月の展望
11月、新型コロナウイルスの感染が広東、重慶、河南、内モンゴル、北京など多くの自動車消費地を含む全土各地で散発し、感染抑制策により販売店の供給と消費者の購入の両方が打撃を受け異常な小売り不振が続いた。しかし、自動車市場は販促活動を強化し、大手自動車メーカーは値引サービスを展開し、コロナによる前期の損失を補うべく努力したため、年末は所期の目標達成という成果を得るだろう。新エネルギー車市場では、11月は供給の改善に加えガソリン価格の高騰が市場に爆発的好況をもたらし、EVの受注増が続いている。
自動車購置税半減策は年末に打ち切りとなる予定である。また2022年の新エネルギー車補助金が1.26万元縮小するが、これは2020年及び2021年の0.5万元の縮小を大きく上回る。加えて一部の自動車メーカーは2023年に値上げするとの情報もあるため、消費者は年末に新エネルギー車の購入に走り、12月の自動車市場全体は活況を呈するだろう。CPCAは、2022年通年の新エネルギー車販売は650万台の予測を実現すると見ている。
CPCAは2023年の自動車市場予測を発表した。自動車購置税の半減政策が2023年6月あるいは年末まで延長されることを期待するが、支援策がない場合は、2023年の乗用車全体の小売は前年比ゼロ成長の2,060万台、乗用車輸出の増加に頼れば2023年の卸売は1%増となると予測する。新エネルギー乗用車卸売は前年比30%増の840万台。従来型内燃エンジン車は10%減の1,510万台と予測する。
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